もしご自身のペットが「がん・腫瘍」と診断されたら・・・不安はもちろん、精神的苦痛も計り知れません。
どのような検査を行うのか、各治療方法のメリット・デメリット、長期的な治療計画、診断・治療に伴う費用などについて、当院では飼主様の不安を少しでも軽減するように、ご理解、ご納得していただける説明、対応をすることを心がけております。
動物はもちろん、そのご家族にとって最善の治療を見つけ、がん・腫瘍に対して立ち向かうお手伝いをさせていただきす。
ご家族に限りなく近い立場で物事を考え、不安に思うこと、疑問点、治療結果や新たな治療法などを共有することにより、がん・腫瘍に対して立ち向かうお手伝いをすることをお約束いたします。
代表的ながん・腫瘍
- 犬の乳腺腫瘍
- 雌犬で最も一般的に認められる腫瘍の1つ。その発生はホルモン依存性で、初回発情前に避妊手術した場合の発生リスクは0.05%、初回発情後に避妊手術した場合は8%、2回目の発情以後に行った場合は26%にもなる。腫瘍の大きさが予後に関係することも知られ、3cm未満と3cm以上では有意に生存期間が違うことが知られている。
- 犬のリンパ腫
- 犬に最もよく認められる腫瘍の1つ。多くは無治療の場合4~6週間で病気によって死亡する。しかしリンパ腫は他の腫瘍に比べて化学療法(抗がん剤)に対する反応が良いことが知られている。通常の化学療法による完全寛解率は60~90%で、生存期間中央値は6~12か月である。20~25%のケースでは化学療法開始後2年以上生存する。
- 犬の肥満細胞腫
- 犬で最も多い皮膚腫瘍。合併症としては、肥満細胞から放出されたヒスタミンによる消化管潰瘍などが起こる。腫瘍の発生部位が予後に関係することが知られ、包皮、鼠径部、爪床領域、口腔、会陰部、粘膜皮膚部に出来た腫瘍は、他の部位の皮膚に出来た腫瘍より予後が悪い。
- 猫の乳腺腫瘍
- 雌猫の腫瘍の17%を占める。さらに少なくとも85%は悪性である。その病因にはホルモンが影響していると考えられ、6か月齢以下で不妊手術を受けた猫は91%、1歳齢以下で不妊手術を受けた猫は86%も乳腺癌の発生リスクが減少することが知られている。腫瘍の大きさが予後に影響することが知られ、3cm以上のものの生存期間中央値は4~12か月、2~3cmのものでは15~24か月、2cm以下のものでは3年以上である。
- 猫のリンパ腫
- 猫に最もよくみられる腫瘍の1つ。消化管型リンパ腫は現在最もよくみられるリンパ腫のタイプであり、症状は体重減少、食欲不振、下痢等である。化学療法に対する反応は犬に比べて悪く、ドキソルビシン(抗がん剤の1つ)を含んだ化学療法での生存期間中央値は7~10か月である。
- 猫のワクチン
関連肉腫 - ワクチン接種後の炎症反応が、制御不能の線維芽細胞と筋線維芽細胞の増殖を引き起こし、結果として腫瘍を形成すると言われている。全米獣医学会の猫ワクチン関連肉腫対策委員会は、ワクチン接種部位の腫瘤が、ワクチン接種後3か月以上存在している場合、直径で>2cm以上の場合、ワクチン接種後4週間以上サイズが増大し続けている場合、腫瘤の治療を推奨している。この腫瘍はきわめて侵襲性の高い腫瘍であり、広範囲切除および放射線療法を併用した積極的な治療が必須である。
当院では各腫瘍外科手術、化学療法(抗がん剤療法)に対応可能です。
放射線療法や補完・代替医療をご希望の患者様には専門機関をご紹介致しております。