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僧帽弁閉鎖不全症について|犬で最もよく発生する心臓病2023年10月03日

犬や猫の心臓には4つの部屋があり、全身や肺からの血液を受け入れる部屋を「心房」、心房から血液を受け入れ全身や肺へ送る部屋を「心室」といいます。そして心房と心室の間には血液の逆流を防ぐための弁があるのですが、僧帽弁閉鎖不全症は左側の心房と心室を隔てている「僧帽弁」の開閉に異常が見られる病気です。
今回はそんな犬や猫の僧帽弁閉鎖不全症についてご紹介していきます。

原因


犬では最もよく発生する心臓病ですが、猫では稀です。原因の多くは加齢で、年齢が上がると罹患率も上がります。

また、遺伝的な要因も関係していて、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルやチワワ、トイ・プードル、ポメラニアン、シー・ズー、マルチーズなどの小型犬に好発します。このうち特にキャバリア・キングチャールズ・スパニエルは罹患率が高く、10歳以上ではかなり高い確率で罹患しています

症状


初期の段階では全く異常がないかなんとなく疲れやすくなったと感じる程度ですが、進行するにつれて徐々に以下のような症状が見られるようになります。

・動くのを嫌がる
・食欲の低下
・興奮時や運動時に咳が出る

また、さらに悪化すると安静時にも咳が出たり、チアノーゼ、失神などの重い症状が現れたりするようになります。そして症状がさらに進み、肺水腫を引き起こすと呼吸が苦しくなり、最終的に亡くなってしまいます

 

診断方法


以下のようないくつかの検査を組み合わせ、心臓の大きさや機能などを評価することで診断をします

・聴診
・レントゲン検査
・超音波検査
・血圧測定
・心電図検査

 

治療方法


根治のためには手術が必要になりますが、難易度が高く、ごく一部の限られた病院でしか手術を行なうことができません。そのため、一般的には強心薬や降圧剤、利尿剤などを使った薬物療法を行います。

ただし、薬物療法だけでは根治することはできず、あくまで進行スピードや症状を抑えるための治療であることに留意しなければなりません。

予防法や飼い主が気を付けるべき点


画期的な予防方法はないため、いち早く病気に気がつくことが大切です。しかし、初期の段階では心雑音はあっても目立った症状が見られないため、悪化するまで気が付かないケースは珍しくありません。健康診断では必ず聴診を行なうため、特にシニア期に突入したら半年に1回は健康診断を受けるようにして、症状が現れる前に病気を発見できるようにしておきましょう。

 

まとめ


僧帽弁閉鎖不全症は猫では稀ですが小型の高齢犬では比較的よく見られますまた、加齢が主な原因であることから、シニア期に突入したら最低でも半年に1回は健康診断を受けるようにすると早期発見につながります。そして万が一、僧帽弁閉鎖不全症が疑われる症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

 

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