自宅でできる口腔ケア|愛犬の寿命にも影響?2024年06月25日
愛犬の口腔ケアは、健康を保つために非常に重要です。
口腔内のトラブルは、歯周病や口臭だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。そのため、日々のケアをしっかり行うことが求められます。
しかし、どのようにケアをすれば良いのか悩む飼い主様も多いでしょう。
今回は、おうちで簡単にできる愛犬の口腔ケア方法をご紹介します。
■目次
1.子犬にも歯磨きは必要?
2.口腔ケアをすることのメリット
3.口腔ケア方法
4.歯磨きトレーニングの方法
5.気をつけるポイント
6.まとめ
子犬にも歯磨きは必要?
子犬の時期から口腔ケアを始めることは非常に大切です。生後3〜6ヶ月頃に永久歯が生え始める時期から歯磨きの習慣を身につけることで、成犬になったときにも抵抗なく歯磨きを受け入れてくれるようになります。
さらに、早いうちから歯磨きに慣れさせることは、将来的な歯周病の予防にも役立ちます。
口腔ケアをすることのメリット
健康な歯と歯肉を維持するためには、定期的な歯磨きが非常に効果的です。歯垢や歯石の蓄積を防ぐことにより、歯周病のリスクを減少させることができます。
実際、3歳を超える犬の約80%が歯周病を発症しているとの報告があります。歯周病が進行すると、痛みにより食事が摂れなくなることや、最悪の場合は顎の骨が溶けてしまうこともあります。
歯周病についてはこちらで解説しています
さらに、口腔内の健康は愛犬の全身の健康にも影響を及ぼします。口腔内の感染症が進行すると、心臓病や腎臓病など、内臓に悪影響を与える可能性があります。
そのため、定期的な口腔ケアは、全身の健康を守るためにも非常に重要です。
口腔ケア方法
口腔ケアにはさまざまな方法がありますので、愛犬の性格や好みに合わせて選んでみてください。
・歯ブラシや歯磨きシート
歯磨きは口腔ケアで最も効果的な方法です。必ず犬用の歯ブラシと歯磨き粉を使用し、人間用の歯磨き粉は避けてください。人用の歯磨き粉には、犬に有害な成分が含まれていることがありますので、安全な犬用歯磨き粉を準備しましょう。
また、歯磨きが苦手な犬には歯磨きシートを使って少しずつ慣れさせるのも良い方法です。
・デンタルおやつ
歯磨きが難しい場合は、噛みながら歯を磨く効果があるデンタルおやつを利用するのも一つの選択肢です。
・デンタルおもちゃ
デンタルおやつ同様に、デンタルケアができるおもちゃも多く発売されています。これらのおもちゃは、噛むことで自然と歯の汚れを落とし、歯肉をマッサージする効果が期待できます。
歯磨きトレーニングの方法
歯磨きトレーニングは、理想的には毎日行うことが望ましいですが、初めは週に数回から始めて、徐々に頻度を上げていくことが大切です。
①口に触られることに慣れさせる
顔全体を優しく撫でることから始めましょう。これに抵抗がなければ、徐々に口元にも手を伸ばしていきます。
頭を撫でるように口元に優しく触り、愛犬をリラックスさせることが大切です。
②口を開け歯に触る
唇を少しめくり、歯の様子をチェックしてみましょう。唇をめくられることに慣れたら、前歯に触れてみて、徐々に奥歯まで触れる練習をしていきます。
③ガーゼで歯磨きをする
口元に触れることに抵抗がなくなったら、濡らしたガーゼを指に巻きつけ、歯の表面を磨いていきます。初めは全ての歯を一度に磨くのではなく、まずは1日に1本の歯を磨き、徐々に磨く歯の数を増やしていきましょう。
④歯ブラシに慣れさせる
ガーゼで磨くことに慣れた後は、歯ブラシを使い始めます。まずは歯ブラシを見せて匂いを嗅がせ、歯ブラシが怖くないものであることを理解させます。
⑤ブラッシング
歯ブラシへの抵抗がなくなったら、軽く歯に触れて嫌がらなければ、徐々に磨く範囲や時間を増やしていきましょう。
歯ブラシを歯に対して垂直に持ち、小さな円を描くように優しくブラッシングします。特に歯石がたまりやすい奥歯の裏側も忘れずに磨きましょう。
トレーニング中は、歯ブラシにペースト状のおやつをつけて練習することで、「歯磨きは怖くない」と教えてあげることも大切です。
そして、歯磨きの後には必ず褒めておやつを与えることで、歯磨きをポジティブな経験と結びつけるようにしましょう。
気をつけるポイント
愛犬の歯磨きにはいくつかの重要なポイントがあります。
・力加減に注意
歯ブラシや歯磨きシートを使用する際には、強くこすりすぎないよう注意が必要です。歯周病などを抱えている犬は、痛みを感じやすいため、歯の状態を確認しながら優しく磨いてあげましょう。
・無理強いはしない
無理やり歯磨きを行うと愛犬にとってストレスとなり、信頼関係が崩れる恐れがあります。愛犬のペースに合わせ、リラックスできる環境で行いましょう。
・継続が大切
毎日少しずつでも良いので、歯磨きトレーニングを継続することが重要です。犬にとって歯磨きが日常的なものになるよう、習慣化を目指しましょう。
・歯磨きをするタイミング
歯磨きの理想的なタイミングは、食後30分から1時間後です。この時間帯に歯磨きを行うことで、食後の食べかすや細菌の蓄積を防ぎ、口腔内の清潔を保つことができます。
まとめ
口腔ケアは愛犬の健康管理において非常に大切です。できるだけ小さい頃から歯磨きの習慣を身につけさせることが理想的です。
もし愛犬が歯磨きを極端に嫌がる場合は、無理をせずに当院にご相談ください。歯磨きのポイントや正しい方法について、詳しくご説明させていただきます。
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