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犬と猫の下痢にお悩みの方へ|検査の必要性から原因、治療まで獣医師が解説2025年09月15日

愛犬・愛猫のお腹の調子が悪いと、飼い主様としてはとても心配になりますよね。

なかでも「下痢」は比較的よく見られる症状ですが、身近なものだからこそ、きちんと原因を探り出して治療を進めることが大切です。食べすぎやストレスなど一時的なものから、感染症や腫瘍など深刻な病気まで、下痢の背景にはさまざまな原因が隠れていることがあります。

今回は、犬や猫に下痢がみられたときに「すぐに動物病院を受診したほうがよい場合」の見極め方や、当院での検査・治療の考え方についてご紹介します。

■目次
1.正常な便と異常な便の見分け方
2.下痢の分類と緊急度の判断
3.下痢の主な原因
4.当院での検査アプローチ
5.治療と予防
6.まとめ

 

正常な便と異常な便の見分け方


まずは、下痢を「異常」と判断するために、健康なときの便がどのようなものかを知っておきましょう。

<正常な便>
楕円形または細長い筒状で、少し触ったくらいでは崩れない程度の適度な固さ。色は濃い茶色で、1日に1〜2回の排便が目安です。

 

<異常な便>
便の色・形などに変化が見られることがあります。特に以下のような便には注意が必要です。

・水様便
便に形がなく、泥のように流れて出てくる状態。腸で水分が十分に吸収されていない可能性があります。

・血便
便に血が混ざっている状態です。黒っぽくタールのような色をしている場合は、胃や小腸など消化管の上部からの出血、鮮やかな赤色の場合は大腸や肛門付近からの出血が考えられます。

・粘液便
便に半透明でネバネバしたゼリー状のものが付着している状態。これは腸の粘膜が傷ついたり、炎症を起こしたりしているサインで、腸内環境の異常が疑われます。

便の状態は、体の状態を知らせる大切なサインです。毎日の排便をよく観察することで、早めの気づきにつながります。

 

下痢の分類と緊急度の判断


ひとことで「下痢」といっても、そのタイプによって考えられる原因や治療方針、緊急性は異なります。

 

<下痢が続く期間に注目>
下痢の経過が「急に始まったもの」か「長く続いているもの」かによっても、疑われる原因が変わります。

・急性下痢
突然始まり、比較的短期間で治まる下痢。食事の変化や一時的なストレス、感染などが原因のこともあります。

・慢性下痢
3週間以上にわたって続く下痢。アレルギーや腸の慢性炎症、腫瘍など、より複雑な背景が隠れていることもあるため、しっかりと検査が必要になります。

 

<便の特徴から考えられる下痢のタイプ>
便の出方や見た目からも、下痢のタイプをある程度見分けることができます。

・小腸性の下痢
便の量が多く、水っぽいのが特徴。回数はそれほど多くないものの、消化吸収がうまくいっていないことが考えられます。

・大腸性の下痢
少量ずつ何度も排便し、粘液が混ざることもあります。腸の動きに異常が起こっているケースで、嘔吐をともなうこともあります。

 

<こんなときはすぐに動物病院へ>

以下のような状態が見られる場合には、命に関わる病気や脱水が進行しているおそれもあるため、早めにご相談ください。

便に血が混じっている(血便)
嘔吐を伴っている
元気や食欲がなく、ぐったりしている
発熱がある
目が落ちくぼんでいる、皮膚をつまんでもすぐ戻らない(脱水のサイン)
異物を食べた形跡がある
子犬・子猫や高齢の犬・猫

便の状態や続く期間、全身の様子をよく観察し、気になる点があれば迷わずご相談いただくことが早期対応の第一歩になります。

 

下痢の主な原因


犬や猫の下痢には、実にいろいろな原因が考えられます。なかには一過性のものもありますが、体の中で何か異常が起こっているサインであることも少なくありません。

食事によるもの
食べすぎ早食い急なフードの変更体質に合わないフード異物の誤飲などがきっかけになることがあります。

感染症によるもの
細菌・ウイルス・寄生虫などが腸に入り込んで炎症を起こすケースです。子犬・子猫など免疫が未熟な子では特に注意が必要です。

消化器の病気にともなうもの
腸炎胃炎といった比較的よく見られるものから、腸閉塞や胃捻転のように緊急対応が必要な病気が原因になっていることもあります。

全身性の病気が影響しているもの
腎臓や肝臓の機能が低下している場合や、ホルモンバランスを司る内分泌の病気が背景にあるケースもあります。体の別の場所の不調が、下痢という形で現れることもあるのです。

中毒や薬剤の影響
家庭内の観葉植物や薬剤、ヒト用のサプリメントなど、犬や猫にとって有害なものを口にしてしまったことが原因になる場合もあります。

一見似たように見える下痢の症状でも、その背景にある原因によって必要な検査や治療法は大きく異なります。だからこそ、しっかりと原因を見極めることが何より大切なのです。

 

当院での検査アプローチ


犬や猫の下痢は、単なる消化不良から全身疾患まで幅広い原因が関わるため、見た目の症状だけで正確な診断をつけることはできません。当院は日本動物病院協会(JAHA)の内科認定医として、症状の原因を的確に見極めるための診断アルゴリズム(診断の手順)に沿って、体系的かつ丁寧な診療を行っています。

<「たかが下痢」にしない、専門的な診断プロセス>
下痢はよくある症状ですが、背景にさまざまな疾患が隠れていることがあります。
そのため当院では、除外診断(疑わしい原因を一つずつ排除しながら、真の原因にたどりつく方法)を重視し、ひとつひとつ丁寧に検査を進めていきます。

「なんでこんなに検査をするの?」と感じる飼い主様もいらっしゃるかもしれませんが、これは症状を話すことができない犬や猫のトラブルの根本原因を見極めるために必要なプロセスです。検査の目的は単に病名を突き止めることではなく、本当の原因を見極めて、適切な治療につなげることにあります。

 

<検査は段階的に無理のないステップで>
当院で行っている主な検査は以下のとおりです。すべてを一度に行うわけではなく、問診や身体検査の結果をもとに、症状に応じて段階的にご提案します。

▼問診・身体検査
まずはご家庭での様子や食事内容などを丁寧にお伺いし、体の状態をしっかり確認します。ここが診療の出発点であり、非常に重要なステップです。

▼便検査
寄生虫や細菌感染の有無、消化の状態を調べます。

▼血液検査
全身状態や内臓機能の異常、感染や炎症の有無をチェックします。

▼画像検査(レントゲン・エコーなど)
腫瘍や腸閉塞など、形の異常や内部の動きを確認するために行います。

このように、それぞれの検査には明確な目的があります。
検査の種類が増えると、どうしても時間や費用がかかる場面もあります。当院では、事前に検査の内容や目的、費用感をしっかりご説明し、ご納得いただいたうえで進めることを何より大切にしています。

 

治療と予防


下痢の治療で何より大切なのは「原因に合わせて適切な対処を行うこと」です。当院では、症状を一時的に抑えるだけの対症療法にとどまらず、原因そのものに向き合い、再発を防ぐことを重視した治療と予防を行っています。

<原因に応じた治療の進め方>
下痢の背景にはさまざまな原因があり、それぞれに適した治療法が異なります。

食事が関係している場合
消化にやさしい療法食の導入や、フードの内容・与え方を見直すことで改善を目指します。

炎症や感染がある場合
細菌や寄生虫の除去、炎症を抑える薬の投与など、必要に応じた薬物療法を行います。

慢性疾患が疑われる場合
長期的な治療計画が必要になるため、生活環境やご家族の負担も踏まえ、無理のない管理プランをご提案します。

なかにはすぐに症状が落ち着かず、体調に波が出やすい慢性疾患もあります。当院では、一人の獣医師が継続して診させていただくことで、小さな変化にも早く気づき、必要なサポートを継続的に提供できる体制を整えています。

 

<ご家庭でできる予防の工夫>
治療とあわせて、日常生活の中での予防対策もとても大切です。以下のような点に注意してみてください。

フードの保管や切り替えは慎重に行いましょう。
ストレスを溜めないよう、生活環境を整えることも大切です。
☑誤飲を防ぐために、拾い食いの癖や手の届く範囲を見直しましょう。

小さな工夫の積み重ねが、愛犬・愛猫の健康な毎日を支える力になります。

 

まとめ


犬や猫の下痢は決して珍しい症状ではありませんが、その裏には思わぬ病気が隠れていることもあります。

当院では、学術的根拠に基づいた体系的な検査と、一人の獣医師が継続して診る体制を通じて、飼い主様と一緒に不安をひとつずつ解消していくことを大切にしています。「検査が多いと費用が不安…」と感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、当院ではあらかじめ丁寧にご説明し、ご納得いただいたうえで検査や治療を進めてまいります。

気になる症状がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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