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佐倉市で犬や猫の呼吸器科をお探しの飼い主様へ|咳やゼーゼー音が気になる方はご相談ください2025年06月21日

愛犬や愛猫が、咳をしたり呼吸が苦しそうな様子を見せたりすると、飼い主様にとっても大きな不安や心配につながりますよね。
呼吸器の症状は進行が早く、早めに対応しなければ命に関わることもあるため、適切な診断と治療が重要です。

リアンアニマルクリニックの獣医師は、呼吸器疾患に対する手術を含む診療経験が豊富です。
そのため、佐倉市やその周辺にお住まいで愛犬や愛猫が咳をしていたり、呼吸が荒くなったりといった異常が見られる場合やご不安がある場合には、どうぞお気軽に当院までご相談ください。

今回は、犬や猫の呼吸器に関する代表的な病気や、当院での取り組みについてご紹介いたします。

■目次
1.犬や猫に見られる呼吸器トラブルの主な症状とは?
2.犬や猫によく見られる呼吸器の病気
3.呼吸器疾患の診断
4.呼吸器疾患の治療法
5.当院で行っている短頭種の呼吸器トラブルを防ぐ取り組み
6.咳や呼吸の異常、気管や歯が原因のことも
7.当院の特徴と呼吸器診療に対する思い
8.呼吸器トラブルを予防するためにできること
9.まとめ

 

犬や猫に見られる呼吸器トラブルの主な症状とは?


犬や猫に呼吸器の異常がある場合、以下のような症状が見られることがあります。
ひとつでも気になる症状が見られる場合は、早めに動物病院にご相談ください。

 

・咳をする
・息が苦しそうに見える
・鼻水やくしゃみが続いている
・呼吸の際に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする
・いびきをかくようになった
・ガーガーという、ガチョウのような音を立てて呼吸する
呼吸が浅く速い
動きたがらない
口を開けて呼吸をする(特に猫に多く見られます)

 

これらの症状は、軽い風邪のようなものから、気管や肺などに重大な疾患が隠れている可能性まで、幅広く考えられます。
呼吸器のトラブルは、放置すると症状が急速に悪化し、命に関わる危険性もあるため注意が必要です。

ご自身での判断が難しいケースも多いため、少しでも異変を感じたら、早めの受診をおすすめします。愛犬・愛猫の健康的な暮らしを守るためにも、早期発見と早期治療が大切なポイントとなります。

 

犬や猫によく見られる呼吸器の病気


犬や猫の呼吸器疾患にはさまざまなものがあり、動物種や年齢、体質によってかかりやすい病気が異なります。

 

<犬によく見られる呼吸器の病気>
犬では、以下のようなさまざまな呼吸器の病気が見られます。原因も感染・アレルギー・誤嚥など多岐にわたります。

犬によく見られる呼吸器の病気とその症状を一覧で示した表。鼻炎(くしゃみ・鼻水)、気管支炎(咳)、肺炎(発熱・呼吸困難)、肺葉捻転(血流停止で緊急処置必要)、気胸(呼吸困難)、膿胸(胸に膿がたまる)、肺膿瘍(発熱・呼吸困難)、肺水腫(肺に水がたまり呼吸困難)、気道閉塞(異物や腫瘍により呼吸困難)などが記載されている。

その中でも、比較的多く見られる病気をいくつかご紹介します。

短頭種気道症候群
パグやフレンチ・ブルドッグ、シー・ズーなど、鼻の短い短頭種に多く見られる病気です。
「症候群」という名前のとおり、軟口蓋過長、外鼻孔閉塞、気管形成不全、喉頭小嚢外反、喉頭虚脱など、複数の呼吸器の異常が組み合わさって起こります。
いびき、息苦しさ、チアノーゼ(舌や粘膜が紫色になる)といった症状が現れ、暑さや興奮、あるいは肥満によって悪化することもあります

 

気管虚脱
トイ・プードル、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアなどの小型犬に多い病気です。
気管がつぶれて狭くなることで、「ガーガー」といった独特な咳が出ます。興奮時や散歩中に悪化しやすい傾向があります。
進行の程度によって1〜4のグレードに分類され、重症化すると酸素が足りずに失神を起こすこともあります。

 

呼吸器の感染症(ケンネルコフなど)
特に若い犬で見られることが多く、ウイルスや細菌の感染により、咳、鼻水、くしゃみなどの症状が出ます。正常な免疫力があれば軽症に終わりますが、長期化すると感染や炎症が肺にまで広がる危険性もあります。
原因となる病原体の感染力が強いので、ペットホテルやドッグランなど、犬同士が接触する機会が多い環境では注意が必要です。

 

<猫によく見られる呼吸器の病気>
猫も犬と同様に、以下のようなさまざまな呼吸器の病気が見られます。

猫によく見られる呼吸器の病気とその症状をまとめた表。感染性鼻炎(鼻の粘膜の炎症)、感染性気管支炎(咳や呼吸困難)、感染性肺炎(咳・発熱)、アレルギー性気管支炎(咳・喘鳴)、肺腫瘍(咳・呼吸困難)、鼻腔腫瘍(鼻づまり・くしゃみ・鼻血)、気管虚脱(気管がつぶれて呼吸困難、小型猫や高齢猫に多い)と記載されている。

その中でも、代表的な病気をご紹介します。

猫喘息
ハウスダストや花粉などのアレルゲンが引き金となって発症します。
発作時には首を伸ばして「ゼーゼー」と息をする様子が見られ、急に症状が悪化することもあります。
治療によって状態がよくなっても再発するケースが多く、治療が長引くことも特徴的です。

猫喘息について詳しくはこちら

 

ウイルス性の呼吸器感染症
くしゃみや鼻水などの症状が主に見られますが、呼吸器だけでなく目にも感染が広がると目やにが出ることもあります。
子猫や免疫力が低下している猫では重症化するおそれがあるため、感染予防や早めの対応が大切です。

 

なお、呼吸の異常は必ずしも呼吸器だけに原因があるとは限りません。
たとえば、心臓の病気や腹部の疾患など、他の臓器の異常が関係していることもあります。
見た目の症状だけで判断するのは難しいため、気になるサインがあれば早めに動物病院での検査をご検討ください。

 

呼吸器疾患の診断


犬や猫の呼吸器トラブルに対しては、まず全身の状態を把握するための基本的な検査から進めていきます。
まずは飼い主様に予防接種歴や今までの治療歴、最近のご家庭での様子をお聞きし、考えられる病気の候補を絞り込みます。
その後、血液検査やレントゲン検査などを通して、症状の背景にどのような疾患が隠れている可能性があるかを確認していきます。
症状や検査結果に応じて、必要な検査を段階的に進めていきます。

 

主な検査内容
アレルギー検査:環境中のアレルゲン(アレルギーの原因物質)を特定します。
PCR検査:ウイルスや細菌の感染を高精度で検出します。
薬剤感受性試験:感染が疑われる場合に、どの抗菌薬が有効かを確認します。
画像検査:レントゲンやエコーによって、異常のある部位や程度を把握します。
気管支鏡検査:口から細いカメラを入れ、気道の状態を内部から確認します。
・詳細な診察とヒアリング:症状の経過やご家庭での様子をふまえ、それぞれに合った治療プランをご提案します。

 

呼吸器疾患の治療法 


検査によって診断された病気に対しては、その進行の程度や動物の状態に応じて、内科的治療・外科的治療のいずれか、または両方を組み合わせて対応していきます。

 

<初期段階の場合>
状態が安定している場合には、ネブライザー治療(吸入療法)や、内服薬を用いて炎症や咳などの症状を症状をやわらげる治療をご提案することがあります。

 

<進行している場合や再発を繰り返す場合>
状態に応じて、抗菌薬の変更治療期間の延長など、治療内容を見直していきます。
また、病変の拡大や構造的な異常が確認された場合には、外科的治療を選択することもあります。

 

<緊急性が高い場合>
呼吸が不安定な場合は、ICU(集中治療室)での入院管理や酸素吸入による呼吸サポートが必要になります。状態をしっかりと観察しながら、呼吸の安定化を目指して治療を進めていきます。

 

このように、呼吸器の治療は「薬を使って終わり」ではなく、動物の状態や生活の質を重視しながら、最適な治療法を選択していくことが大切です。
また、飼い主様と一緒に経過を観察しながら、治療内容の見直しや生活環境の調整も並行して進めていきます。

 

当院で行っている短頭種の呼吸器トラブルを防ぐ取り組み


パグやフレンチ・ブルドッグなどの短頭種は、鼻や喉の構造に生まれつき特徴があり、呼吸がしづらい傾向があります。そのため、短頭種の呼吸器のトラブルを未然に防ぐこと、そして異変に気づいたときには早めに対応することがとても大切です。

当院では避妊・去勢手術の際に、呼吸器への負担を軽減するための外科的処置(軟口蓋切除術や鼻孔形成術など)を同時に行うこともご提案・ご相談しています

 

軟口蓋切除術
喉の奥にあるやわらかい組織「軟口蓋」が長く伸びすぎると、気道をふさいで呼吸がしづらくなることがあります。
軟口蓋切除術では、この軟口蓋を適切な長さに整えることで、空気の通り道を広げ、呼吸をしやすくします。

 

鼻孔形成術
鼻の穴がもともと狭くて、うまく鼻呼吸ができない犬に対して行う手術です。鼻の穴を広げることで、鼻呼吸がしやすくなり、呼吸の負担を軽減する効果が期待できます。

これらの手術は、特に暑さで呼吸への負担が増える夏を迎える前の時期に検討されることをおすすめしています。

 

咳や呼吸の異常、気管や歯が原因のことも


近年は小型犬や短頭種の犬を飼われる飼い主様が増えており、当院でも気管虚脱やその他の呼吸障害に日常的に対応しています。

また、肺や気管といった直接的な呼吸器の異常だけでなく、口腔内のトラブルが原因で呼吸に異常が出ることもあります。
犬や猫では歯周病が非常に多く、重度になると鼻や上顎へ炎症が広がり、呼吸にも影響を及ぼすことがあります。
そのため、呼吸器の症状が見られる際には、必要に応じて歯や口腔内の状態もしっかり確認し見逃さないように心がけております。

歯周病についてはこちらから

 

当院の特徴と呼吸器診療に対する思い


リアンアニマルクリニックの特徴のひとつは、日本動物病院協会(JAHA)内科認定医による診療を行っていることです。
この資格は、内科の専門的な知識に加え、日常の診療に必要な幅広い臨床力を兼ね備えた獣医師に与えられるものです。
そのため、飼い主様にも安心してご相談いただける診療体制を整えています。

また当院では、内科だけでなく外科の対応力にも自信があります。
呼吸器疾患に関連する手術の実績も多く、これまでに以下のような外科処置を行ってきました。

 

・鼻孔形成術
・軟口蓋切除術
・肺葉切除術
・気胸や膿胸に対するドレナージ処置 など

 

こうした幅広い診療・手術経験を活かし、内科的治療から外科的対応まで一貫して行えることが当院の強みです。

犬や猫にとって、呼吸器のトラブルは強い不快感をもたらすだけでなく、進行すると命に関わるリスクもある重要な症状です。
当院では、早期発見・早期治療を何より大切に考え、できるだけ早い段階での診断とケアによって、愛犬・愛猫はもちろん、飼い主様のご不安も軽減できるように努めています。

また、症状の治療だけでなく、快適な生活を維持するためのアドバイスや生活面でのサポートにも力を入れております。
「咳が増えた気がする」「少し苦しそうにしている」など、どんな小さな変化でも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

 

呼吸器トラブルを予防するためにできること


犬や猫の呼吸器トラブルを防ぐためには、日常の飼育環境を整えることがとても大切です。
以下のようなポイントを意識することで、呼吸器への負担を軽減することができます。

 

室温や湿度の管理
乾燥しすぎや高温多湿の環境は、呼吸器に負担をかける原因になります。季節に応じてエアコンや加湿器を活用し、快適な環境を保ちましょう。

 

清潔な環境の維持
ハウスダストやカビ、タバコの煙などは、呼吸器に刺激を与える要因になります。こまめな掃除や換気を心がけることが大切です。

 

ストレスを減らす
ストレスは免疫力を下げるだけでなく、気道の過敏性を高めることもあります。静かな場所で落ち着いて過ごせる空間をつくりましょう。

また、ケンネルコフなどの感染症は、ワクチン接種によって予防できるものもあります。
特に、子犬・子猫や他の犬猫との接触が多い場合には、定期的なワクチン接種を忘れずに行いましょう。

犬と猫の呼吸器ケアのための環境づくりのポイントを示したイラスト。エアコンや加湿器で湿度を保つ、こまめな掃除や換気でダニや煙草の煙を防ぐ、静かな場所で落ち着いて過ごせる空間を整えることが紹介されている。

 

まとめ


犬や猫の呼吸器トラブルは、早期発見と早期治療が何より大切です。
近年は短頭種の呼吸障害を目にする機会が増えており、そのままにしておくと症状が進行し、命に関わることもあるため注意が必要です。

当院では、呼吸器疾患に対して内科・外科の両面からしっかりと対応できる体制を整えています。
気になる症状がある場合は、どうぞお早めにご相談ください。
飼い主様と愛犬・愛猫にとって、より安心して毎日を過ごせるよう、丁寧にサポートさせていただきます。

 

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