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犬と猫の水分補給について|脱水を防ぐ!愛犬・愛猫の水分補給習慣2024年09月15日

私たち人間と同じように、犬や猫にとっても水分補給は健康を保つために欠かせません。水は体重の6割ほどを占めているので、体の中の水分が少なくなることで全身に悪影響が及びます。

今回は、犬や猫にとっての水分補給の重要性や1日の給水量の目安だけでなく、水を飲まないときの具体的な対処法もまとめました。

■目次
1.水分補給の重要性
2.どれくらいの水分が必要なの?
3.脱水かどうかの判断方法は?
4.犬や猫が水を飲まない理由
5.水を飲ませる方法
6.まとめ

水分補給の重要性


犬や猫を飼ううえで、フードの栄養バランスやおやつの種類に気を配ることは多いかもしれませんが、水分補給にまで注目することは少ないのではないでしょうか? 
ですが、水分補給はフードやおやつよりも大切です。というのも、動物の体重の60%ほどは水でできており、水は体内で最も多く存在する重要な要素だからです。

また、水は体の中でさまざまな役割を担っています。イメージをしやすいものと言えば、血液の液体成分かと思います。血液は、酸素や栄養を全身に運ぶためになくてはならないものです。
それ以外にも、尿として不要なものを体の外に出したり、細胞の形を保ったり、体内の化学反応をサポートするなど、多くの重要な働きを担っています。これらの機能は、動物が健康でいるために欠かせないものです。

水分補給が不足すると、脱水状態に陥ることがあります。軽度の場合は元気がなくなったり、食欲が落ちたりする程度ですが、脱水が進行するとふらつきやけいれんといった症状が現れ、重度になると命に関わることもあります。

 

どれくらいの水分が必要なの?


犬や猫に必要な水分量は、一般的に体重1kgあたり1日50~60mLとされています。たとえば、体重5kgの動物であれば、1日に約250~300mL(500mLのペットボトルの半分強)が目安です。
ただし、部屋の温度や運動量、年齢、フードの種類によっても必要な水分量は変わるため、愛犬や愛猫に合った量を考えてあげることが大切です。

また、季節によっても水分の必要量は変わることがあります。
特に夏場は、暑さで体温が上がり、体内の水分が失われやすくなります。冷房が効いている環境でも、エアコンによる乾燥で水分不足になることがあるので注意が必要です。
冬場も暖房の影響で水分が失われやすいため、季節を問わずこまめな水分補給を心掛けることが大切です。

 

脱水かどうかの判断方法は?


脱水は心配ですが、ご家庭で正確に水を飲む量を確認することはなかなか難しいかもしれません。そういった場合、簡単に脱水の程度を知る方法としてお勧めなのが、「ツルゴール反応」です。

ツルゴール反応とは、犬や猫の皮膚を指でつまんで元に戻るまでの時間を測り、脱水の有無や損失量を確かめる検査です。
通常、皮膚は1秒以内に戻りますが、2秒かかる場合は5〜6%、2〜3秒かかる場合は6〜8%、皮膚が戻らずテントのように張ってしまう場合は10〜12%の脱水が疑われます。

特に、皮膚が2秒以上戻るのに時間がかかる場合は脱水の可能性が高まっており、脱水の原因となる何らかの疾患(例えば腎臓病など)が存在する可能性もあります。
そのまま放置するとさらに脱水が進行し、命に関わる状態に陥ることも考えられます。
そのため、脱水がみられた時点で自己判断せず、早めに動物病院を受診しましょう

 

犬や猫が水を飲まない理由


「水を飲んでほしいのに、愛犬や愛猫がなかなか飲んでくれない」と感じたことがある飼い主様も多いのではないでしょうか。犬や猫が水を飲まない理由としては、以下のようなことが考えられます。

水が新鮮ではない
水や容器が汚れている
好みの水受けではない(特に猫に多い理由です)
何らかの精神的なストレスを感じている
病気で元気がなく、動くのが億劫になっている
ケガによる痛みで動きたくない

 

水を飲ませる方法


犬や猫がどうしても水を飲まないときには、以下のような方法を試してみましょう。

水が汚れたらすぐに交換し、容器も清潔に保って新鮮な水を用意する
・いろいろなタイプの水受けを試してみて、愛犬や愛猫が気に入るものを見つける
・ストレスを軽減するために、水受けを静かな場所に置く、毎日適度な運動をさせるなどの工夫をする
ウエットフードを使って水分を補う
・水に少しフレーバーや、鶏や魚のゆで汁少量混ぜてみる

 

まとめ


水分補給は、犬や猫が健康に過ごすために欠かせないものです。日常の中でしっかり水分が摂れているかを確認することは、愛犬や愛猫の健康を守るうえでとても大切です。

ご家庭でツルゴール反応を試して、もし脱水の兆候が見られた場合は、水分を摂る工夫をしてあげましょう。また、気になることがあれば早めに動物病院に相談しましょう。

 

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<参考文献>
National Research Council. (2006). Nutrient Requirements of Dogs and Cats. National Academies Press.

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