犬や猫の心臓病のサインとは?咳や息切れなど見逃したくない症状と受診の目安2026年06月15日
咳が増えてきた、散歩の途中で立ち止まることが多くなった、以前よりも疲れやすそうに見える――。こうした変化は、一見すると年齢や体力の問題のようにも思えるため、様子を見てしまいがちです。
しかし、こうした日常のちょっとした変化の中に、心臓のトラブルが関係していることがあります。はっきりした症状が出る前から、少しずつ体に変化が表れているケースも少なくありません。
そこで今回は、犬や猫の心臓病で見られるサインや考えられる原因、受診の目安について解説します。

■目次
1.こんな症状は要注意|心臓病で見られるサイン
2.「心雑音」と言われたらどうする?様子見でいいのか
3.なぜ起こる?犬・猫の心臓病の主な原因
4.早めの受診でできること|「様子見」で終わらせないために
5.まとめ|「少し気になる」の段階で相談できることが大切
こんな症状は要注意|心臓病で見られるサイン
心臓病は、日常の中のささいな変化として表れることが多くあります。特に次のような様子が見られる場合は、注意が必要です。
・咳が増えた(特に安静時や夜間)
・息が荒い、呼吸が速い
・散歩を嫌がる、すぐに座り込む
・疲れやすくなった
・食欲や元気が落ちている
・舌や歯ぐきの色がいつもと違う(紫っぽい・白っぽいなど)

これらの症状のひとつひとつは、一見「よくある変化」のように感じられるかもしれません。しかし、複数の変化が重なっている場合や、以前と比べて様子が変わっている場合には、体の中で何かが起きているサインである可能性があります。
「年齢のせいかな」と感じるような変化の中に、見逃したくないサインが含まれていることもあるため、これまでの様子との違いを意識して見ていくことが大切です。
「心雑音」と言われたらどうする?様子見でいいのか
健康診断やワクチン接種の際に「心雑音があります」と指摘されたことがある飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
心雑音とは、心臓の中を流れる血液の流れに乱れがあるときに聞こえる音のことです。心雑音があるからといって、すぐに重い病気であるとは限りませんが「心臓に何らかの変化が起きているサイン」であることは確かです。
<様子見と言われたときのポイント>
「今すぐ治療が必要ではないので様子を見ましょう」と言われることもありますが、ここで大切なのは、“様子見=何もしない”ではないという点です。
心臓の状態は時間とともに変化することがあり、進行するタイプの病気も少なくありません。そのため、定期的に動物病院で状態を確認することが重要になります。
また、症状がはっきり出てからではなく、症状が出る前の段階で状態を把握しておくことで、その後の変化にも気づきやすくなります。結果として、より早い段階で必要な対応につなげやすくなります。
なぜ起こる?犬・猫の心臓病の主な原因
犬や猫の心臓病にはいくつかのタイプがありますが、それぞれ原因や起こり方が異なります。
◆犬で多く見られる心臓病
犬では、心臓の弁にトラブルが起こるタイプが多く見られます。
代表的なものが「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」です。これは、心臓の弁がゆるくなることで血液が逆流してしまう状態で、年齢とともに発症しやすくなることが知られています。
◆猫で多く見られる心臓病
猫では、心臓の筋肉に関わる病気が多く見られます。
代表的なものが「肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)」です。これは、心臓の筋肉が厚くなることで血液の流れが悪くなる状態で、外からは気づきにくいまま進行することもあります。
犬・猫に共通していえることは、加齢や体質が関係していること、そして初期の段階では目立った症状が出にくいという点です。気づかないうちに進行していることもあるため、まずは日常の中の小さな変化に気づくことが大切になります。
早めの受診でできること|「様子見」で終わらせないために

心臓の状態は、ご家庭での様子だけでは判断することが難しいため、動物病院で検査を行い、心臓の働きや変化を確認することが大切です。
動物病院では、聴診によって心雑音の有無や変化を確認し、必要に応じてレントゲン検査や心臓のエコー検査を行います。これにより、現在の状態や進行の程度を把握できます。
早めに受診しておくことで、
・現在の状態を把握できる
・進行のスピードの目安が分かる
・生活の中で気をつけるポイントが分かる
・必要に応じて早期の治療につながる
といったメリットがあります。
<今の状態を知っておくという選択>
「まだ症状が軽いのに受診するのは大げさでは?」と感じられることもあるかもしれません。しかし、心臓病においては、早い段階で状態を把握しておくことが、その後の変化に備えるうえで重要になります。受診は治療のためだけでなく、今の状態を知り、今後の見通しを持つためのものでもあります。
リアンアニマルクリニックでは、症状だけでなく、生活環境やご家庭での様子も含めて状態を確認し、現在の状態やこれから考えられる変化について、できるだけ分かりやすくお伝えさせていただきます。そのうえで「どう過ごしていけばよいか」「どのようなタイミングで受診すべきか」といった点も含めて、その子にとって無理のない対応を一緒に考えてまいります。
まとめ|「少し気になる」の段階で相談できることが大切
心臓病は、日常の中の小さな変化から始まることが多い病気です。咳や息切れ、疲れやすさといった一見よくある変化も、心臓の状態と関係していることがあります。そのため「様子見でいいのか迷う」と感じたときこそ、ひとつの相談のタイミングといえます。
リアンアニマルクリニックでは、現在の状態を丁寧に確認しながら、その子に合った対応をご提案しています。「まだ大丈夫かな」と感じる段階でも、気になる変化があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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