老犬・老猫の筋力低下の原因と対策|足腰が弱くなってきたときの予防とケア2026年06月01日
「最近、足取りがゆっくりになってきた気がする」
「立ち上がるのに少し時間がかかるようになった」
愛犬や愛猫がシニア期に入ると、このような変化に気づくことがあります。「年齢のせいかな」と感じて様子を見ている飼い主様も多いかもしれません。
こうした変化の背景には「筋力低下」が関係していることがあります。筋力の低下は自然な加齢変化のひとつではありますが、そのままにしておくと動きづらさが進み、日常生活に影響が出てくることもあります。
今回は、老犬・老猫の筋力低下の原因やよく見られるサイン、ご家庭でできる予防やケア、そして動物病院でできるサポートについてご紹介します。

■目次
1.老犬・老猫の筋力低下とは?よくあるサイン
2.なぜ筋力は低下する?考えられる原因
3.ご家庭でできる予防とケア
4.動物病院でできるサポート|「年齢のせい」で終わらせないために
5.まとめ|「年齢のせい」と決めつけず、できることから
老犬・老猫の筋力低下とは?よくあるサイン
筋力低下とは、筋肉量や筋力が徐々に落ちていく状態のことを指します。シニア期に入ると、多くの犬や猫で見られる変化のひとつです。
具体的には、次のような様子が見られることがあります。
・歩くスピードが遅くなる
・段差を避ける、登れなくなる
・立ち上がるのに時間がかかる
・後ろ足がふらつく
・寝ている時間が増える
どれも一見すると「年齢相応の変化」のように見えますが、体の機能が少しずつ低下しているサインであることもあります。
こうした変化に気づいたときは「年齢のせいだから」とそのままにするのではなく、ケアを始めるひとつのタイミングと考えていくことが大切です。
なぜ筋力は低下する?考えられる原因

筋力低下の背景には、いくつかの要因が関係しています。
◆加齢による筋肉量の減少
年齢とともに筋肉量が減っていく変化は自然なもので、人と同じように犬や猫でも見られます。これが筋力低下の大きな要因のひとつです。
◆運動量の低下
活動量が減ることで筋肉が使われなくなり、筋力が落ちていきます。さらに動きづらくなることで運動量が減るという悪循環につながることもあります。
◆関節や神経のトラブル
関節炎や椎間板のトラブルなどにより動きにくさが生じると、体を動かす機会が減り、結果として筋力低下につながることがあります。
犬の関節炎についてはこちらから
犬・猫の椎間板ヘルニアについてはこちらから
◆内科的な疾患の影響
心臓や腎臓などの疾患によって体力が落ちると、活動量が減り、筋力の低下が進むことがあります。
このように、筋力低下は単なる老化だけでなく、さまざまな要因が重なって起こることがあります。「年齢のせい」と決めつけずに、その背景を丁寧に見ていくことが大切です。
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ご家庭でできる予防とケア
筋力低下を完全に防ぐことは難しいですが、日常の工夫によって進行をゆるやかにすることは可能です。ご家庭でも取り入れやすいポイントをいくつかご紹介します。
<無理のない運動を続ける>
筋力を維持するためには、体を動かす機会を保つことが大切です。
・短時間の散歩を回数に分けて行う
・その子のペースに合わせて無理のない範囲で動かす
長時間の運動よりも「負担の少ない運動を継続すること」がポイントになります。
<生活環境を整える>
日常の環境を見直すことで、足腰への負担を減らすことができます。
・滑りやすい床にはマットやカーペットを敷く
・段差が多い場所にはスロープを設置する
小さな工夫でも、動きやすさは大きく変わります。
<体重を適切に管理する>
体重管理も見逃せないポイントです。体重が増えすぎると関節への負担が大きくなり、逆に減りすぎると筋肉量の維持が難しくなります。適切な体重を保つことが、筋力の維持にもつながります。
<食事と栄養を見直す>
日々の食事を見直すことも、大切なケアのひとつです。筋肉の維持を意識した食事内容については、かかりつけの動物病院で相談してみるのもよいでしょう。
なお、これらのケアを行ううえで大切なのは「無理をさせないこと」です。運動や生活環境、食事の内容がその子に合っていないと、かえって体に負担がかかることもあります。愛犬・愛猫の様子を見ながら、その子に合ったペースで整えていくことを意識してみてください。
動物病院でできるサポート|「年齢のせい」で終わらせないために

筋力低下が見られるときには、その背景に病気が隠れていないかを確認することも大切です。加齢による変化なのか、関節や神経のトラブル、内科的な病気が関係しているのかによって、必要なケアは異なります。
リアンアニマルクリニックでは、身体の状態を確認しながら、必要に応じて検査を行い、原因を整理していきます。そのうえで、その子の状態に応じて、次のようなサポートをご提案しています。
・運動量や生活環境の整え方
・関節の痛みがある場合のケア
・食事やサプリメントの選び方
・介護やシニアケアに関するご相談
シニア期の変化は、日々の積み重ねによって差が出てくることも多いものです。早い段階で原因や状態を把握しておくことで、その子に合ったケアを取り入れやすくなります。
当院では、症状だけでなく、ご家庭での生活環境や普段の様子も含めて丁寧にお話を伺いながら、その子に合ったサポートを一緒に考えていくことを大切にしています。「まだ大丈夫かな」と迷われたときこそ、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ|「年齢のせい」と決めつけず、できることから
老犬・老猫の筋力低下は、シニア期に多く見られる自然な変化のひとつです。しかし、そのすべてが「仕方のないもの」とは限りません。
早い段階で気づき、適切なケアを取り入れることで、変化をゆるやかにしながら、その子が過ごしやすい状態を保っていくことにつながります。ご自宅でのケアと、動物病院でのサポートを組み合わせながら、その子に合った方法を見つけていくことが大切です。
リアンアニマルクリニックでは、それぞれの状態に合わせた無理のないケアをご提案しています。「少し気になる」と感じる段階でも大丈夫です。どうぞお気軽にご相談ください。
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